2021年5月14日、上海交通大学日本研究センターNitto専門講座第6回が徐彙キャンパス北4階206会議室にて開催されました。上海交通大学日本研究センターが主催し、日東電工(中国)投資有限公司が後援しました。講演者には全国日本経済学会副会長、中日関係史学会副会長の呂克倹氏、日本ラオックス株式会社執行役員、中国楽購仕総裁の傅禄永氏が招かれ、講演テーマはそれぞれ「中日の経済貿易関係とRCEPチャンス」と「双循環下の中日経済貿易変局」となります。上海対外経済貿易大学教授で日本経済研究センター主任の陳子雷氏と上海交通大学安泰経済管理学院教授の朱保華氏がプレゼンターを務め、上海交通大学日本研究センター副研究員の鄭志華氏が司会を務めました。主催者と後援者を代表して、上海交通大学文科の主任教授、日本研究センターの季衛東主任と日東電工(中国)投資有限公司の城勝義取締役が祝辞を述べた。上海交通大学国際協力交流処副処長、日本研究センター副主任の蔡玉平氏、朝日教育管理グループ創業者、董事長の魏海波氏、恒寛資本創業者の宮里啓輝氏、上海大学教授の馬利氏など中日経済交流方面の代表的な学者、企業家、実務関係者100人余りがオフラインまたはオンライン講座に参加しました。
会議の現場
季衛東氏はまず日本研究センターを代表して、今回の講座の来賓に対して熱烈な歓迎と真摯な感謝の意を表しました。感染病と国際政治環境の影響が中日両国の経済交流のペースを遮断していません。中日国交正常化がまもなく50周年を迎えるにあたり、マクロな国際関係の背景から中日経済協力の趨勢を見る必要があり、中日経済に起きつつあるいくつかの新しい変化についてもより多くの理解が必要です。今回の講義のテーマやゲストについて簡単に説明してくれたので、講義はきっと知識の饗宴になるはずです。
上海交通大学文科の季衛東主任教授が祝辞を述べました
城勝義は「両会」で発表された「十四、五」計画は日系企業を含む外資企業にとって、中国経済と共に発展するチャンスと表しました。そして、この講座の成功を心から祈っていました。
日東電工(中国)投資有限公司の城勝義社長があいさつしています
呂克倹氏は「中日の経済貿易関係に存在する変局、挑戦とチャンス」をテーマに、8つの方面から現在の中日の経済貿易関係を分析しました。中国の対日投資は着実に成長しています。中日双方は第3者市場で協力し、サービス貿易分野で協力を深め、各レベルでの交流は日増しに頻繁になっています。中日韓三国はRCEPのチャンスを捉え、中日韓自由貿易区の協議を推進します。東アジア地域、ひいてはアジア全体と世界経済の発展に助力し、世界の平和と繁栄を増進するために積極的な役割を発揮します。また、中日協力の展望についても次のような8項目の展望を提示しました。公共衛生事件への対応や防災・減災分野での交流・協力を強化し、科学技術革新分野での協力・交流を強化し、省エネ・環境保護・新エネルギー分野での協力を強化し、現代サービス業分野での協力を開拓し、中日地方間の交流・協力を推進し、現代農業・農村建設・物流分野での協力を推進し、両国企業の双方向投資と第三者市場での協力を促進します。「ポスト感染時代」を見据え、地域や多国間の経済分野での協力を推進する内容です。中日両国は今年と来年に東京オリンピックと北京冬季五輪を相次いで開催し、国交正常化50周年を迎えます。これを机会に両国の経済・人文交流・協力を積極的に拡大し、民衆の友好感情を増進させ、中日関系をさらに深化させるべきだと強調しました。
全国日本経済学会副会長、中日関係史学会副会長の呂克倹氏が基調講演を行いました
傅禄永氏は「双循環下の中日経済貿易変局」というテーマについて、自分の業界での経験と見たり感じたりしたことから、生き生きとしたユーモアと情熱に富んだ講演を展開しました。中日の経済貿易関係で経験した「爆買い時代」から「電子商取引時代」、そして「補充時代」、そして現在の「消費アップグレード時代」の3つの段階について言及しました。彼は次のようにみなしています。現在の新型コロナ流行と国内国際の双循環は日本の消費財会社に3つの重要なチャンスをもたらしています。同時に、中日関系に対する確固とした自信も表明しました。
日本ラオックス株式会社執行役員、中国楽購仕総裁の傅禄永氏が基調講演を行いました
評議の段階で、陳子雷氏は「十四五」計画と2035年遠景目標はより高いレベルの開放型経済新体制の建設を要求しており、RCEPの枠組み内での地域経済一体化のプロセスを推進するため、改善案を絶えず提出してサービス業の開放を推進し、越境サービス貿易のリスクリストを実施する必要があると指摘しました。改革の深化は中日両国に巨大な協力空間をもたらし、新たな発展の活力を刺激します。今こそ、市場参入制度の緩和、産業協力のボトルネックの突破、サービス業分野での関税引き下げなど、グローバル化したサービスを引き続き創造し、地域経済を引き続き推進し、グローバル経済一体化をどのように導くかについて、その実現経路をさらに考慮すべきです。
陳子雷・上海対外経済貿易大学教授・日本経済研究センター主任が評議します
朱保華教授は最新の統計データに基づき、中日関系には歴史的な問題や両国民間のコミュニケーション、信頼の問題など、いくつかの課題があり、両国間の経済・文化協力に影響を与えていると指摘しています。このため、中日両国間に相対的な相互信頼のメカニズムを構築し、経済貿易関系の進展を促進し、より良い解決ルートを探り、運命共同体を建設し、中日の経済貿易関系を一段階アップグレードさせることを希望します。
上海交通大学安泰経済管理学院の朱保華教授が評議しています
スピーチを総括する段階で、季衛東氏は今回の特別講座を総括し、呂克倹氏のスピーチは全体を俯瞰し、国際情勢が非常に不確実な状況下でアジア太平洋地域の平和と繁栄をどのように維持するかについて答えたと指摘しました。その中で4つの鍵を提示。第二に、意欲が高く、大いに活躍する地方経済協力。第三は、中国の新農村建設と日本の農業との協力である。第四は、第三者による市場提携である。傅禄永氏は双循環による中日貿易形態革命について命題を提起し、中日経済協力の発展について三つの核心点を提示しました。特に歴史のチャンスをつかむことは、学術研究にとっても実務に従事する上でも非常に参考にする意義があると強調しました。また、特別講義の討論過程で、企業家や研究者らは、成り行きを楽観視する一方、「政冷経熱」を懸念する声もありました。季衛東教授は企業研究者の責任はリスク疎通を推進することであり、過剰防衛が悪循環を招くリスクを防止する必要があると指摘しました。一方、経済貿易を通じて突破を実現することも今回のシンポジウムの主旨であります。
季衛東教授は今回の特別講座を総括します
最後に、季衛東主任と城勝義董事長は、二人の講演者に対し、すばらしい講演と上海交通大学日本研究センターへの支援に感謝状を授与しました。
季衛東主任は呂克倹先生に感謝状を授与した
城勝義会長が傅禄永氏に感謝状を授与
感謝状贈呈記念撮影
オフライン参加者全員で写真撮影